【看護教員向けインタビュー記事】

板橋中央看護専門学校(東京都)
第1学科 教務主任 久保山美穂 先生

 板橋中央看護専門学校では、「学習量の確保」と「基礎学力向上」にポイントを置いた指導を行うことで、高い合格率を維持しております。それがどのような指導なのか、伺いました。

低学年ではどのような取り組みをされていますか?

 1年次には、学生が学習習慣を確立できるような取り組みを行っています。長期休暇中は課題を出し、ノートや問題集を集めてチェック、そこで学習ができていないと思われる学生に面接や口頭試問を行っています。加えて今年から、「基礎力向上学習支援プラン」という補講を、月1回土曜日に外部の先生を呼んで行なっています。テーマは「形態機能学」、対象は1~3年の成績下位者です。あえて成績下位者に限定しているのは、徹底的に基礎・基本を理解してもらい、最終的には、1人で学習できる力を支援したいと思っているからです。また、体の仕組みや働きがわかることで、看護への興味・関心を持ち、学習意欲が向上できることを期待しています。

基礎固めの次はどのような指導をされているのですか。

 2年次からは必修問題に取り組むようにしています。必修は、あらゆる科目の基礎となるものです。最低でも必修の範囲は、徹底的に叩き込んでいくように指導しています。単に暗記するのではなく、「理解して覚える」ことを意識して学習し、知識の定着がはかれることを期待しています。その結果、少しずつ問題が解けるようになり、苦手分野を克服してほしいと願っています。そして必修問題でいくつもの基本をマスターし3年次からは、それらの知識を活用して応用することへとステップアップさせています。

直前期まで成績が上がらない学生にはどのように指導されているのですか?

 成績下位15人前後を対象に国試2か月前から「エブリデイスクール」という専用のクラスを設けます。毎日9~16時まで、交代で教員がつき、講義・演習を繰り返し、学生に密着して指導しています。予備校なども活用できたらいいのですが、成績がふるわない学生の多くのは冬季講習についていけないことも多く、それならば学校でしっかり行う仕組み作りをしました。
 ここではとにかく、「発問する」ことを意識しています。たとえば過去問で腎不全が出てきたときは、まず「腎不全ってどういう病気?」と病態部分から聞いていきます。それから「腎臓はどういう働きがある?」という具合に知識を徹底的に想起させます。そもそも基本的な腎臓の機能がわかっていなければ、疾患の機序や病態、看護なんて理解できないです。教員が何度も発問することで学生たちも思考力や理解力を高め、自習中でも「この病気ってどういう状態?」、「そもそもこの臓器の機能はなんだっけ?」というふうに基礎に立ち返る力がつくようになるのです。
それから同じくらいの学力の学生をひとつのグループにまとめることはとても効果的です。わからないことも同じだから、仲間と協同して問題に取り組むことで高い成果が期待できます。同じ時間を共有し、必死に努力してきたからこそ「みんなで合格しよう」とする結束力も生まれます。何よりこの絆が、不合格者を出さない結果に結びついているのだと思います。

久保山美穂先生、お忙しいなかインタビューにお答えいただきありがとうございました。