看護師解答速報1

メディックメディアでは、第108回看護師国家試験当日に、弊社WEBサービス『ネコナースの合格予報』にて、全問題の解答速報を発表いたしました。
※解答速報は、国試対策に精通した医師・看護教員など、複数の意見を参考に作成しております。
 
その後、受験生の選択率が割れた問題、他社の解答速報と解答が割れた問題について、さらに検討を重ね、状況設定問題のうち5問につき、下記のとおり変更理由とともに解答を変更いたしました。
 

注意事項

●解答速報は弊社独自の予想解答でございます。正式な解答は、3月22日(金)に発表される厚生労働省の正答をご参照くださいますようお願いいたします。
●解答・解説につきましては、2019年4月発行予定の『クエスチョン・バンク看護師国家試験問題解説2020』別冊「108回国家試験問題解説」にて掲載いたします。それまでは、解答に関するご質問にはお答えできかねますのでご了承ください。
 

解答の訂正1:午前109番

メディックメディアの解答を「2」から「4」へ変更

【問題文】
<状況設定文>
Aさん(30歳,初産婦,会社員)は,夫と2人暮らし.妊娠38週6日で3,200gの児を正常分娩した.分娩後から母児同室を開始しており,母乳育児を希望している.

<108A109>
産褥2日.乳房の緊満はなく,熱感がある.初乳から移行乳へと変化している.Aさんの児の抱き方はぎこちなく,乳頭をくわえさせるのに時間がかかっている.産褥1日から2日にかけた24時間で,14回の直接授乳をしている.児の体重は3,060gで,体重減少率は4.4%,排尿は3回/日,排便は2回/日である.Aさんは「あまり母乳が出ていないようですが,人工乳を足した方がよいですか」と看護師に相談した.
この時,看護師がアセスメントする項目で最も重要なのはどれか.
1.直接授乳の回数
2.母乳の分泌状態
3.児の体重減少率
4.児の排泄状況
 
【選択率】
1:2.2% 2:42.5% 3:17.8% 4:37.5%
 
【変更理由】
選択肢4について再検討すると、文献上の新生児の正常な排尿回数よりも本問の患児の排尿・排便回数は著しく少ない。また、母親の相談内容である「人工乳を足したほうがよいか」についての判断は、臨床上、産褥2日では児の排泄状況を考慮に入れて行う場合もあるとの情報があった。加えて、生後2日ではまだ乳汁分泌が十分ではないため、正確なアセスメントは難しいという意見も聞かれた。
以上のことから、選択肢4のほうが確からしいと考え、予想解答を変更した。
 

解答の訂正2:午前110番

メディックメディアの解答を「3」から「4」へ変更

【問題文】
<状況設定文>
Aさん(30歳,初産婦,会社員)は,夫と2人暮らし.妊娠38週6日で3,200gの児を正常分娩した.分娩後から母児同室を開始しており,母乳育児を希望している.

<108A110>
産褥3日.Aさんの子宮底は臍下3横指,硬度は硬い.悪露は血性少量であった.乳房は左右とも全体的に硬く触れ,熱感と発赤があり痛みを訴えている.乳汁分泌状態は,乳管口は開口数左右5本ずつ,移行乳の分泌を認める.Aさんのバイタルサインは体温37.9℃,脈拍72/分,血圧108/60mmHgであった.
Aさんの状態として最も考えられるのはどれか.
1.産褥熱
2.子宮復古不全
3.乳腺炎
4.乳房緊満
 
【選択率】
1:7.0% 2:0.7% 3:56.0% 4:36.4%
 
【変更理由】
選択肢3・4について再検討を行うと、本問の母親の症状は両側性かつ全体的であり、文献上、乳房緊満のほうがより合致すると考えられる。体温は37.9℃とやや高いことから疑問は残るものの、とくに症状が両側性かつ全体的な点は臨床上、乳房緊満で特徴的であるとの指摘もあり、選択肢4のほうがより確からしいと考え、予想解答を変更した。
ただし、第93回助産師国家試験 午前42番では、乳房緊満状態の褥婦がうっ滞性乳腺炎を生じているケースが出題されており、乳房緊満と乳腺炎は連続性かつ併存する可能性もあるため、解答を一つにしぼれないという理由から不適切問題となる可能性も否定できないと考えている。
 

解答の訂正3:午後114番

メディックメディアの解答を「1」から「1 or 4」へ変更

【問題文】
<状況設定文>
Aさん(40歳,男性,会社員)は,うつ病と診断されていた.最近,仕事がうまくいかず,大きなミスを起こし,会社に損失を与えたことから自分を責め不眠となり,体重が減少した.ある朝,リビングの床で寝ているAさんを妻が発見し,大きな声で呼びかけたところ,Aさんは1度目を開けたが,すぐ目を閉じてしまった.ごみ箱に,からになった薬の袋が大量に捨ててあり,机には遺書があった.救急搬送後,意識が清明となり,身体的問題がないため精神科病院に入院となった.

<108P114>
入院後3か月,Aさんは退院予定となり,元の職場に戻るための準備をすることになった.Aさんは「すぐに仕事に戻るのではなく,規則正しく生活することなどから,段階的に取り組むほうがいいのではないか」と訴えていた.
Aさんの職場復帰を含めた退院後の生活を支援するために適切なのはどれか.
1.自立訓練
2.就労移行支援
3.就労継続支援
4.精神科デイケア
 
【選択率】
1:24.6% 2:25.4% 3:11.8% 4:38.2%
 
【変更理由】
選択肢1・4について再検討を行った.本問では問題文に「元の職場に戻るための準備をすることになった」との記載があり、さらに「職場復帰を含めた退院後の生活を支援するために適切なのはどれか」という問われ方をしている。
1.「自立訓練」について、厚生労働省の資料では自立訓練(生活訓練)は「生活能力の維持・向上等を目的とし、入浴・排泄・食事等に関する自立した日常生活を営む訓練、生活に関する相談および助言等の支援を実施する」と記載されており、ADL向上の意味合いが強いように思われる。しかし、復職の前提となるのは前述のようなADL向上であり、患者も「規則正しく生活することなどから段階的に取り組むほうがいいのではないか」と訴えていることから、正答の可能性を否定することができない。
一方、4.「精神科デイケア」について、看護師国家試験の過去問題をみても精神科デイケアは対人関係の改善(職場復帰を含む)を重視しており、この点を考慮すると精神科デイケアもまた本問における正答の可能性がある。
以上のことから、選択肢1、4ともに正答と考えられるため、予想解答を変更した。
 

解答の訂正4:午後115番

メディックメディアの解答を「1」から「4」へ変更

【問題文】
<状況設定文>
Aさん(70歳,男性)は,妻(68歳)と2人暮らし.3年前に筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉と診断され,在宅で療養生活を続けていた.その後,Aさんは症状が悪化し,入院して気管切開下の人工呼吸療法,胃瘻による経管栄養法を受けることになった.妻は,退院後に必要なケアの技術指導,人工呼吸器や胃瘻の管理方法,緊急・災害時の対応について病棟看護師から指導を受けた.退院前カンファレンスにおいて,訪問看護のほかに必要な在宅サービスについて検討することになった.妻は慢性腎不全のため,週に3回の血液透析を受けており,1回に約6時間の外出が必要である.

<108P115>
Aさんが利用する在宅サービスで最も優先度が高いのはどれか.
1.定期巡回・随時対応型訪問介護看護
2.通所リハビリテーション
3.短期入所生活介護
4.療養通所介護

 
【選択率】
1:64.6% 2:2.2% 3:2.1% 4:31.1%
 
【変更理由】
選択肢4について再検討を行うと、状況設定文の「訪問看護のほかに必要な在宅サービスについて検討することになった」「妻は週3回の血液透析のため、1回に約6時間の外出が必要」という情報から、本問では妻が外出するためにどのようなサービスが必要かが問われていると考えられる。
4.「療養通所介護」は医療的ケアが必要な重度の要介護者を対象とし、1回の利用時間も6時間前後と妻の外出に適しているように考えられるため、選択肢4のほうが確からしいと考え、予想解答を変更した。
ただし、療養通所介護の事業所数は80程度と地域差なく利用できるわけではなく、平成28年から地域密着型通所介護の一類型とされ国民衛生の動向にも名称の記載はない(サービスとしては存続)ため、正答とすることが適切なのかやや疑問が残るところである。
 

解答の訂正5:午後117番

メディックメディアの解答を「4」から「1」へ変更

【問題文】
<状況設定文>
Aさん(70歳,男性)は,妻(68歳)と2人暮らし.3年前に筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉と診断され,在宅で療養生活を続けていた.その後,Aさんは症状が悪化し,入院して気管切開下の人工呼吸療法,胃瘻による経管栄養法を受けることになった.妻は,退院後に必要なケアの技術指導,人工呼吸器や胃瘻の管理方法,緊急・災害時の対応について病棟看護師から指導を受けた.退院前カンファレンスにおいて,訪問看護のほかに必要な在宅サービスについて検討することになった.妻は慢性腎不全のため,週に3回の血液透析を受けており,1回に約6時間の外出が必要である.

<108P117>
退院から2週後,妻から「昨日,私が透析を受けている病院で災害が発生した場合の診療について説明がありました.在宅での生活にも少し慣れてきたし,夫のことも気になるので,あらためて災害に備えておきたいのですが,何から始めればよいでしょうか」と訪問看護師に相談があった.
訪問看護師が妻に指導する内容で最も優先度が高いのはどれか.
1.予備の電源の選び方
2.福祉避難所への移動手段
3.災害用持ち出し物品の準備
4.足踏み式吸引器の使用方法

 
【選択率】
1:55.0% 2:10.0% 3:27.6% 4:7.4%
 
【変更理由】
選択肢1について再検討を行うと、本問の問題文には「あらためて災害に備えておきたいが,何から始めればよいか相談があった」とあり、端的に災害時の対応に関する指導で優先度の高いものが問われていると考えられる。
1.「予備電源の選び方」と4.「足踏み吸引器の使用方法」は臨床上ほぼ同時に指導を行うが,優先度が高いという観点で考えると人命に直結する人工呼吸器の予備電源のほうが適切であると思われたため、「選び方」という表現に疑問は残るものの、予想解答を選択肢1に変更した。