正解:4.アドレナリンの筋肉内注射
-解説-
アレルゲン(特異抗原)の身体への侵入により全身にⅠ型アレルギー症状が起こることを
アナフィラキシーと呼びます.
さらにこの結果,
血管透過性の亢進などが生じ,
血圧低下をはじめとするショック症状が起きると
アナフィラキシーショックとなります.
アナフィラキシーショックを発症したときは、まず血圧低下による生命の危険を回避する必要があります.
どのような対応を取るべきか、その優先度について知っておきましょう.
選択肢1は誤りです.
アナフィラキシーショックは,水分不足によるものではありません.
選択肢2も誤りです.
抗ヒスタミン薬の内服は,皮膚や粘膜などの軽いアナフィラキシー症状のみの場合に用いられます.
ショック状態に至った場合,優先度が高いとはいえません.
選択肢3も誤りです.
副腎皮質ステロイドの点滴静注は,中等度のアナフィラキシー症状などに用いられます.
抗ヒスタミン薬と同様,ショック時に最も優先される対応ではありません.
選択肢4が正解です.
速やかに
血圧を上昇させてショック状態を脱するため,
アドレナリン(
エピネフリン)の筋肉内注射を行います.
アドレナリンは,
エピペンの市販名でよく知られており,携帯している児童も少なくありません.
本人が注射できないときは,周囲の人が行います.
アナフィラキシーショックについてより詳しく勉強したい人は,『なぜ?どうして?』(第7版)2巻p.108~113や,最新版『レビューブック2019』成-25~26を確認してくださいね!