看3-1版_WEB立ち読み
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●集中治療室(ICU):intensive care unit●この他にも,減圧速度が速すぎると,コロトコフ音を聴き逃したり目盛りを読み落としたりして正確な血圧値より低く測定してしまう可能性がある.また,減圧速度が遅すぎるとうっ血が生じ,拡張期血圧を高く測定してしまう可能性がある.■直接法(観血的測定法)●直接法(観血的測定法)では,動脈内(橈骨動脈,足背動脈,大腿動脈など)に直接カテーテルを挿入し,血管内圧を電気的な信号に変換する器具(トランスデューサー)を介して血圧値を測定する.●間接法(非観血的測定法)より値の信頼性が高く,また連続して測定できるため,手術時やICUなどで循環動態が変化しやすい患者さんに用いられる.●正確に血圧を測るため,常に右心バイタルサイン血圧●カテーテル内の血液凝固を防止するために用いる.加圧バッグを用いて加圧しながら持続的に注入する.加圧バッグ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■マンシェットの幅(≒ゴム囊の幅)〔p.68〕適切:上腕周囲の40%程度指が2本入るくらい➡圧迫する距離が短くなり,本来➡圧迫する距離が長くなり,本来刺入部カテーテル皮膚血管トランスデューサー房と同じ高さになるように調節する.より加圧しなければならない.より加圧が少なくてすむ.ヘパリン加生理食塩水モニターマンシェットが心臓より低いマンシェットが心臓より高い測定部の高さ適切:マンシェットと心臓が同じ高さ測定値を上げる因子➡心臓との高さの差の分だけ,静水圧が加わる.測定値を下げる因子➡心臓との高さの差の分だけ,静水圧が減る.■刺入部の出血,発赤,疼痛,腫脹などの有無マンシェットを巻く強さ適切:マンシェットと腕の隙間に➡マンシェットが過剰にふくらむと上腕と接触する面積が小さくなり,実質マンシェットの幅がせまくなることになる.➡すでに圧力がかかっており,加圧が少なくてすむ.観察ポイントカテーテルゆるめに巻くきつめに巻く幅が狭い幅が広い75■測定値の誤差要因となる手技のまとめ●血圧測定において,測定値に誤差を生じさせる手技を次にまとめる.

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