kanmie1_WEB立ち読み_181106
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豆知識清拭後と入浴後の皮膚のpHを比べた研究(西田・工藤・阿部 2002)〔対象者は70〜80歳代〕では,通常の入浴後と同等の皮膚pHに戻すために3回の拭き取りが必要なことがわかりました(タオルは拭き取りごとに交換).●水素イオン濃度(pH):hydrogen ion concentration➡肩➡腋窩の順に拭く.腋窩は念入りに拭く*.*なぜなら腋窩は皮膚と皮膚が接触しており,汚れが溜まりやすいためです.またアポクリン汗腺が分布しており,においが発生しやすいためです.●湯につけたウォッシュクロスで洗浄剤をよく泡立てる.●上肢に巻いたバスタオルをまくり,手指➡前腕➡上腕●拭き取り用のフェイスタオルを湯で絞り,洗浄剤成分●洗浄剤成分を拭き取ったら,速やかに上肢を覆ってい●上肢を覆っていたバスタオルを取り除きながらタオル●看護師側の上肢も同様に拭く.手順■〔p.160〕のようにかけ替えるのもよいでしょう.患者さんの露出を最小限にすることが重要です.肘関節は伸ばしてしわの方向に,肘頭は肘関節を曲げて渦巻きを描くように拭きましょう.手浴〔p.170〕を行う場合は手指以外を清拭し,その後に行うとよいでしょう.手浴の方が爽快感を得られやすいです.拭き取り用のフェイスタオルは2枚同時に絞っておき,1枚目の表(1回目)→裏(2回目)と面をかえて拭き,2枚目で仕上げ拭き(3回目)するとよいでしょう.1度湯につけたウォッシュクロスで拭いてから,洗浄剤を用いて清拭するという方法もあります.力加減はいかがですか?**なぜなら洗浄剤成分を十分に落とすためには3回の拭き取りが必要なためです.ずらすくるむ手関節を支える肘関節を支えるを拭き取る.これを3回**繰り返す.たバスタオルで押さえ拭きし水分を取り除く.ケットにかけ替える.1588両上肢,腋窩を拭く●写真のように,看護師から遠い側の上肢を覆っているタオルケットの上にバスタオルを縦に広げ,タオルケットをずらし,バスタオルで患者さんの上肢をくるむ.

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