国試対策とは、教科書を端から端まで覚えることでも、いろんな参考書や問題集でガムシャラに勉強すること、でもありません。
では、国試対策とは何なのか、どう進めればよいのかその「はじめの”4歩”」をご紹介します。


【1歩目】国試の全体像を知ろう!

突然ですが、みなさんが休日に登山をするとしたら、まず何をしますか?
ほとんどの人は「登る山のことを調べる」のではないでしょうか。
実は、国試対策でも同じです。登る山(=国試)の特徴(=出題傾向)を知ることがとても重要です。

そこで過去の看護師国試(102~111回)で出題された問題を、よくでる分野順に並べたランキングを表1・表2(※)にまとめました。

表1 よくでる分野ランキング(必修)

配点
順位 分野* 出題割合 必修
1 基礎看護学 26.0% 13.0
2 健康支援と社会保障制度 21.2% 10.6
3 基礎医学 8.6% 4.3
4 成人看護学総論 6.8% 3.4
5 循環器疾患 3.8% 1.9
6 小児看護学 3.6% 1.8
7 脳・神経疾患 3.4% 1.7
8 消化管疾患 2.8% 1.4
9 内分泌・代謝疾患 2.6% 1.3
10 老年看護学 2.6% 1.3
11 母性看護学 2.4% 1.2
12 腎・泌尿器疾患 2.2% 1.1
13 呼吸器疾患 2.0% 1.0
14 肝・胆・膵疾患 1.8% 0.9
15 看護の統合と実践 1.8% 0.9
16 血液・造血器疾患 1.6% 0.8
17 精神看護学 1.2% 0.6
18 感染症 1.0% 0.5
19 運動器疾患 1.0% 0.5
20 歯・口腔疾患 1.0% 0.5
21 在宅看護論 1.0% 0.5
22 女性生殖器疾患 0.8% 0.4
23 眼疾患 0.4% 0.2
24 免疫・アレルギー疾患/膠原病 0.2% 0.1
25 耳鼻咽喉疾患 0.2% 0.1
26 皮膚疾患 0.2% 0.1

表2 よくでる分野ランキング(一般・状況設定)

配点
順位 分野* 出題割合 合計 一般 状況
1 基礎看護学 10.1% 22.2 16.0 6.2
2 健康支援と社会保障制度 10.2% 21.3 17.5 3.8
3 母性看護学 7.6% 21.9 6.8 15.1
4 精神看護学 7.2% 21.2 6.3 14.9
5 小児看護学 6.4% 18.0 6.4 11.6
6 成人看護学総論 6.3% 15.7 8.2 7.5
7 在宅看護論 5.7% 15.5 6.2 9.3
8 脳・神経疾患 5.3% 14.0 6.2 7.8
9 看護の統合と実践 4.7% 11.1 6.9 4.2
10 老年看護学 4.6% 11.0 6.6 4.4
11 内分泌・代謝疾患 3.6% 8.7 5.1 3.6
12 呼吸器疾患 3.4% 8.9 4.0 4.9
13 循環器疾患 3.3% 8.4 4.0 4.4
14 腎・泌尿器疾患 2.9% 7.2 3.7 3.5
15 消化管疾患 2.8% 6.6 3.9 2.7
16 基礎医学 2.6% 6.4 3.7 2.7
17 運動器疾患 2.5% 6.5 2.9 3.6
18 耳鼻咽喉疾患 2.0% 4.7 2.9 1.8
19 女性生殖器疾患 1.8% 4.7 2.3 2.4
20 肝・胆・膵疾患 1.7% 4.4 2.0 2.4
21 血液・造血器疾患 1.7% 4.0 2.5 1.5
22 免疫・アレルギー疾患/膠原病 1.1% 2.2 1.8 0.4
23 感染症 0.9% 2.4 1.5 0.9
24 眼疾患 0.9% 2.0 1.6 0.4
25 皮膚疾患 0.4% 1.0 0.5 0.5
26 歯・口腔疾患 0.3% 0.5 0.5 0.0

※本表は過去102~111回の看護師国試で出題された点数の合計を、国試1回分に換算して表示しています。
* 『レビューブック(RB)』および『クエスチョン・バンク(QB)』『クエスチョン・バンクSelect必修(QB必修)』の章 

このランキングによると、
必修問題では,上位5分野(オレンジ色の部分)の配点の合計は50点満点のうち、33.2点もあり、下位5分野(青色の部分)の配点の合計は50点満点のうち、0.9点しかありません。
また、一般・状況設定問題では,上位5分野(オレンジ色の部分)の配点の合計は250点満点のうち、104.6点もあり、下位5分野(青色の部分)の配点の合計は250点満点のうち、8.1点だけでした。

この表からは、

  • 看護師国家試験には、分野によって配点に大きな偏りがある

ということがわかります。

【2歩目】満点を取る必要はない!

頻出分野がわかったら、次におさえたいのが合格ライン合格基準)です。
看護師国試の合格ラインは、「必修問題40(50点満点)、一般/状況設定問題160点前後(250点満点、相対評価のため毎年変動する)」とされています。
つまり、満点を取る必要はなく、合格点ラインをめざして勉強したらよいということです。

  • 看護師国試では必修問題40点、一般・状況160点前後の合格点をとれればよい。

では、合格ラインに達するための効率的な学習とはどのようなものでしょうか。

【3歩目】優先順位を意識して「得点につながる勉強」をしよう

合格ラインに達するために重要なことは、学習する分野に優先順位をつけること。
そして、優先順位が高い分野とは出題されやすい分野です。

ここでもう一度、必修問題、一般/状況設定問題それぞれのよくでるランキングのTOP5を確認します。

必修問題配点TOP5

    • 第1位 基礎看護学
    • 第2位 健康支援と社会保障制度
    • 第3位 基礎医学
    • 第4位 成人看護学総論
    • 第5位 小児看護学

一般/状況設定問題配点TOP5

  • 第1位 母性看護学
  • 第2位 精神看護学
  • 第3位 基礎看護学
  • 第4位 健康支援と社会保障制度
  • 第5位 成人看護学総論

必修問題では33.2点(合格点40点)、一般・状況設定問題では104.6点(合格点160点前後)の点数を、それぞれこの5分野だけで取ることができます。
これだけの配点があるため、合格のために必ず押さえておかなければならない分野と言えます。

  • 看護師国家試験の対策は、出題されやすい分野から

苦手だからといって、配点の少ない分野に多くの時間をかけ、配点の多い分野の対策を後回しにすることがないように気をつけましょう。

【4歩目】正答率70%以上の問題をおさえよう

では、出題されやすい分野は隅から隅まで勉強したほうがいいのでしょうか?
2歩目でもお伝えしたとおり、看護師国試では、満点をとる必要はありません
看護師国試では、正答率が70%以上の問題を正解できれば、合格点に達することがメディックメディアの分析で分かっています。
つまり、難しい問題まで正解することよりも、

  • 多くの人が解ける、正答率70%以上の問題を落とさない

ことが看護師国試では重要です。

出題されやすい分野の中でも優先順位をつけ、正答率が70%以上の問題は必ず解けるようにしておきましょう。
また、配点の少ない分野でも、正答率70%以上の問題は最低限押さえておく必要があります。

メディックメディアの書籍『QB』『QB必修』には以下のように正答率・選択率が掲載されています。
さらに、正答率70%以上の問題の背景は赤くなっているため、ひと目でわかります。

まとめ

国試対策のことがなんとなくつかめてきましたか?
ここまでの内容をまとめると、看護師国試に合格するためには

    1. 国試の全体像を把握する
    2. 完ペキを目指す必要はない
    3. 頻出している分野を優先する
    4. 正答率70%以上の問題を必ず解けるようにしておく

の4歩を意識して勉強することが大切です。

次回の記事「【第112回看護師国試】よくでる分野 TOP3とその対策!」では、分野ごとに国試でよく出る内容を分析します。
こちらも読んで、国試という山を制覇しましょう!