ウェブサイトで公開されている東京都特別区の過去9年の論文課題をご紹介します。

  • 論文の課題は2題あり、このうち1題を選択
  • 解答時間は1時間20分
  • 字数は1,000字以上1,500字程度

  
■令和2年

  1. 少子化の進行、晩婚化・晩産化と未婚率の上昇、核家族化等、母子保健を取り巻く状況は大きく変化しています。すべての子どもが健やかに育つ地域社会を実現するためには、地域全体で子どもを見守り、子育て世代の親を孤立させないように支えていく取組を推進していかなければなりません。
    このような状況を踏まえ、子どもの健やかな成長を見守り育む地域づくりのために、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。
  2. 我が国において、がんは、昭和56年から死因の第1位となっており、国民の生命と健康における重大な問題となっています。今後、がんの死亡率を着実に低下させていくためには、誰もが、がんに関して正しい知識を持ち、予防とともに、医療と支援を受けることができる取組を一層充実させていかなければなりません。
    このような状況を踏まえ、がん患者を含めた区民が安心して暮らせる地域づくりのために、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。

  
■令和元年

  1. 強い感染力をもつ風疹は、妊娠初期の女性が感染すると赤ちゃんに難聴や心臓病などの障害が起こるおそれのある感染症です。昨年の夏から関東地方を中心に感染が拡大しており、公衆衛生上の大きな問題となっています。
    このような状況を踏まえ、風疹の感染拡大を防止するために、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。
  2. 急速に少子高齢化が進む中、高齢者が、医療や介護が必要な状態となっても、できる限り住み慣れた地域で安心して生活を継続し、その地域で人生の最期を迎えることができる環境として、地域包括ケアシステムを整備・構築していくことが喫緊の課題となっています。
    このような状況を踏まえ、地域包括ケアシステムの推進に向けて、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。

  
■平成30年

  1. 高齢化社会の急速な進展や生活習慣病の増加に伴って、社会保障費は増え続け、大きな課題となっています。国は国民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会をめざした基本的な方針を定めています。各自治体では、地域特性を踏まえた主体的な健康づくりを多角的に展開してきたところですが、生活習慣病の予防に向けたより一層の取組みが求められています。
    このような状況を踏まえ、住民の健康増進に向けて、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。
  2. 大規模災害が発生した場合に、被災した住民の健康をいかに維持していくのかが熊本地震や九州北部豪雨などの被災地で大きな課題となりました。避難生活で体調を崩す高齢者やPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症する住民もおり、被災した住民の多面的なケアが重要となっています。
    このような状況を踏まえ、今後、首都直下型地震などにより災害が発生した場合に、被災した住民の健康を守るために、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。

  
■平成28年

  1. 核家族化や地域のつながりの希薄化などにより、妊娠、出産、子育てに関して、周囲に相談相手がいない、必要な情報が得にくいなど、不安を抱える妊婦や保護者が増えています。
    このような状況を踏まえ、妊娠、出産、子育ての切れ目ない妊婦や保護者支援の仕組みを整えていくために、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。
  2. 近年、海外ではエボラ出血熱やジカウイルス感染症の感染拡大が起こり、公衆衛生上の大きな問題となっています。また、新型インフルエンザウイルスの世界的流行による大きな健康被害が懸念され、自治体はその対策に迫られています。
    このような状況を踏まえ、区民の生命の安全を守るために、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。

  
■平成27年

  1. 近年、核家族化による家庭の養育力の低下や地域のつながりの希薄化等を背景として、親等による児童虐待が増加し、深刻な社会問題となっています。
    このような現状を踏まえ、虐待の発生を予防し、早期発見、早期対応を行い、子どもが健やかに成長できる社会を築くために、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。
  2. 社会環境の急増な変化や経済、雇用状況の低迷、複雑化する人間関係から、心のバランスを崩し、うつ病等の心の病気にかかる人が増加しています。
    このような現状を踏まえ、区民のメンタルヘルスを維持するために、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。

  
■平成26年

  1. 冬季オリンピックパラリンピックがロシアのソチで開催され、日本人アスリートが大活躍しました。また、2020年には東京で夏季オリンピックパラリンピックが開催されます。
    特別区の未来を担う子どもたちにとっては、様々なスポーツに触れる機会がますます増えていくと考えられます。特別区の保健師として、スポーツを通じた青少年の心と体の健康づくりについて、あなたの考えを述べなさい。
  2. 結核は、医療や生活水準の向上により、薬を飲めば完治できるようになったため、過去の病気と思われていますが、欧米諸国と比較すると、日本の結核罹患率は依然として高い状況にあり、現在でも重大な感染症となっています。
    結核罹患率の高い傾向が続いている現状を踏まえ、結核の拡大防止と適切な医療の支援のために、特別区の保健師としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを述べなさい。

  
■平成25年

  1. 高齢社会が急速に進む中、地域の高齢者が心身の健康を保ち、住み慣れた地域で自分らしい生活を送るためには、地域が一体となって介護予防を積極的に進めることが必要です。
    介護予防を推進するために特別区の保健師として果たすべき役割について、あなたの考えを述べなさい。
  2. 腸管出血性大腸菌O157やノロウイルスにより死亡者が出るなど、感染症による被害は後を絶ちません。また、新型インフルエンザの発生が危惧されるなど、感染症の脅威が社会に不安を与えています。
    こうした状況を踏まえ、区民の不安を和らげ、健康を守っていくために、特別区の保健師として感染症にどのように取り組むべきか、あなたの考えを述べなさい。

  
■平成24年

  1. 東日本大震災の被災地では、住民の健康をいかに維持するかが重大な課題となっている。 
    首都直下型地震が起こり大規模災害が発生した場合に、被災後の区民の健康を守るために特別区はどのように対応すべきか、あなたの考えを述べなさい。
  2. 原子力発電所の事故により、放射性物質が広範囲に飛散し、大気、水、食品等から検出されています。そのため住民は、目に見えない放射性物質が身体へ与える影響について、大きな不安を感じています。
    こうした状況の中、住民の不安を解消していくために、特別区の保健師が果たすべき役割について、あなたの考えを述べなさい。

  
■平成23年

  1. 地域から孤立した高齢者の孤独死や交通事故死者に占める高齢者の割合の高さなど、高齢者を取り巻く社会問題は、高齢化の進行とともにますます広がるものと予測されます。
    このような状況の中で、高齢者の健康維持増進を図り、高齢者が地域とつながりを持ち、生き生きと暮らしていける社会を築くために、特別区が果たすべき役割についてあなたの考えを論じなさい。
  2. 全国の年間自殺者は、12年連続で3万人を超えています。また、いじめを苦にした子供の自殺や介護疲れの自殺も大きな社会問題となっています。
    自殺対策は、社会全体で取り組むべき喫緊の課題です。自殺を防止するための基本認識を説明した上で、特別区がとるべき自殺対策についてあなたの考えを論じなさい。