A.患者さんが目標・成果をどこまで達成できたか評価し、その結果をもとにこれまでの看護過程全体の評価も行います。改善すべき点を明確にして次につなげていくステップです。

看護過程における「評価」の流れ

「評価」は、看護過程の6ステップのうち最終段階に位置付けられています。「評価」というと言葉の意味がとても広いため、どんなタイミングで何を評価すればいいのかと迷う看護学生さんが多いかもしれません。『看護がみえるvol.4 看護過程の展開(以下、看みえ④)』では、評価を次の3段階に分け、どの段階で何をすればよいのかを示しています。

①目標・成果の達成度判定
②達成度に影響を与えた要因の特定
③看護計画の継続・終了・修正

次の図1が、3段階に分けた評価の全体像です。

図1(看みえ④p.158より)

各段階の具体的な内容は、看みえ④で詳しく解説しています。ここでは評価の大まかな流れを解説します。

最初の段階では、患者さんが目標・成果の達成にどの程度近づいたかを判定します。次に、達成度に影響を与えた要因を特定します。このとき患者さん・看護師・その他の要因を考えますが、看護師の要因として「看護過程を適切に展開できたか」を考える必要があるため、看護過程全体を振り返り、各ステップを評価します。最後に、目標・成果の達成度や影響を与えた要因をふまえ、今後の方針を定めます。こうして看護過程の6ステップが一周終わり、評価の結果を生かして次のサイクルに入っていきます。

評価の対象は患者さん?展開した看護過程全体?

ここまで読んで、「評価のステップでは患者さんを評価して、さらに看護過程全体を評価するの?」と疑問に思った人もいるかもしれません。そのとおり、評価のステップは患者さんの評価を行うだけではないのです。

評価では、まず「目標・成果をどこまで達成できたか」という患者さんへの評価を行い、その結果をもとに「看護過程を適切に展開できたか」を考えます。つまり、「アセスメント」「看護診断」「目標・成果・成果指標の設定」「看護計画の立案」「看護介入の実施」「評価」を正しく行えたかどうか、各ステップを評価するのです。これにより、改善すべき点が明確になり、より良い看護の実践につながります。

評価を行うタイミング

評価には上記のような目的があるため、「患者さんの退院時」や「実習の最終日」だけに行うのでは不十分です。せっかく評価をしても、その後の介入につなげられないからです。

ではどのタイミングで評価を行うのかというと、目標・成果・成果指標の達成期日として設定した日の他、看護介入を実施するたびに行うことが望まれます。なぜなら、今まで通りの介入を続けてもよいかどうかは、評価をしないとわからないからです。常に変化する患者さんのニーズを満たすためには、日々の評価を積み重ねて、軌道修正をしていくことが重要です。

関連するQ&A

看護過程における「目標・成果・成果指標の設定」で行うことは何ですか?
看護過程における「看護介入の実施」で行うことは何ですか?

『看護がみえるvol.4』参照ページ

●評価の流れと目的→p.158
●成果指標への到達度と、目標・成果の達成度を判定する方法(具体例あり)→p.159~p.161
●達成度に影響を与える要因(患者さん・看護師・その他の要因の具体例あり)→p.162~p.163
●看護過程の各段階の評価ポイント→p.164
●看護計画の終了・継続・修正を判断する方法→p.165~p.166
 

 
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看護がみえるvol.4 看護過程の展開

第1版 B5判 380頁
定価(本体3,300円+税)
ISBN 978-4-89632-801-1
発行日 2020-06-30