A.個々のデータを解釈するのか、「人間の反応」に関するまとまった情報を解釈するのか、という違いがあります。
『看護がみえるvol.4 看護過程の展開(以下、看みえ④)』でアセスメントの段階として示している“データから情報への変換”と“「人間の反応」の解釈”は、どちらも解釈という思考が中心になるという点で共通していますが、その対象は異なります。
“データから情報への変換”で行う解釈の対象は、患者さんから得た一つひとつのデータです。収集したばかりのデータは、そのままではどのような「人間の反応」を示しているものか明らかではありません。そのため、データが何を示しているか考えて意味を付加する、データから情報への変換という工程が必要になります。
一方、“「人間の反応」の解釈”の対象は、「人間の反応」に関連する情報をまとめたクラスターです。このクラスターごとにまとまった情報をもとに、「人間の反応」がどのような状態なのか考える工程が、「人間の反応」の解釈です。
図1(看みえ④p.94より)
関連するQ&A
●アセスメントで行う“「人間の反応」の解釈”のゴールは何ですか?
『看護がみえるvol.4』参照ページ
●“データから情報への変換”とは?→p.88
●“「人間の反応」の解釈”とは?→p.92
●解釈の対象が異なるとはどういうことか?(具体例あり)→p.94
●看護過程における「クラスター」の扱い方→p.50
●「人間の反応」とは何か?→p.12
●「解釈」とはどのような思考?「分析」「推論」「判断」との違いは?→p.87