今回の特集「褥瘡」
今回ご紹介するのは、同率第5位の褥瘡です。『レビューブック2019』では基礎看護学の64ページに記載しています!
褥瘡
【総論】
□① 褥瘡とは,皮膚や皮下組織などが長時間圧迫されることにより局所的に血流障害となり,阻血性の壊死が生じて発生する難治性の皮膚潰瘍である.
□② 褥瘡の好発部位は,以下のとおりである.
【深達度による褥瘡のステージ分類】
□③ ブレーデンスケールとは,看護師が日常の業務のなかで観察できる6項目(知覚の認知,湿潤,活動性,可動性,栄養状態,摩擦とずれ)で褥瘡発生の危険度を評価する方法である.
□④ 米国褥瘡諮問委員会(NPUAP)の褥瘡分類では,皮膚障害の深度や重症度によって6つのステージに分類される.
【予防法】
□⑤褥瘡発生予防には体位変換を行い,体圧分散寝具(エアマットレス,ウレタンフォームマットレス,ウォーターマットレスなど),局所的褥瘡予防用具を患者の状態に応じて併用する.坐位での褥瘡予防にはプッシュアップ動作が有効である.
□⑥ 褥瘡は栄養状態の悪化によっても発生するため,十分なエネルギーと蛋白質が必要であり,必要に応じて栄養補助食品やサプリメントの導入を検討する.
【創面の洗浄】
□⑦ 尿・便失禁がある場合や下痢が続く場合は,洗浄後に肛門・外陰部から周囲皮膚や褥瘡周囲皮膚に皮膚保護剤(撥水性の高いクリーム,オイルなど)を塗布し,褥瘡の発生や悪化を防ぐ.
□⑧壊死や感染徴候がない場合,消毒は不要である.微温湯(蒸留水,水道水を用いる)または生理食塩水での洗浄後にドレッシング材を貼付し,湿潤環境保持に努める.水疱は天然のドレッシング材となるため,故意に破かない.
●15問中6問が状況設定問題で問われており,高配点テーマである.主に創面の洗浄(15問中4問),深達度による褥瘡のステージ分類(15問中4問),体圧分散マットを用いた予防(15問中2問)について出題されている.
他の国試分析については、『クエスチョン・バンク2019』を確認しましょう!
第1問(第101回午後25一部改変)
褥瘡の洗浄液で適切なのはどれか.
1.エタノール
2.生理食塩液
3.ホルマリン
4.クロルヘキシジン
詳しい解説や基本事項などの知識は『クエスチョン・バンク2019』(QB-基76)でチェックしましょう!!
第2問(第97回午前68)
ブレーデンスケールで評価するのはどれか.
1.褥瘡の深さ
2.褥瘡の広がり
3.褥瘡の好発部位
4.褥瘡発生の危険性
詳しい解説や基本事項などの知識は『クエスチョン・バンク2019』(QB-基76)でチェックしましょう!
次回予告!!
次回は同率第5位の「運動・言語・心理社会的発達」をご紹介します。
ご期待ください!